足関節不安定症
繰り返し足首の捻挫を起こすと靭帯が緩み、安定性がなくなる病気とされていますが、当院ではこのような考えではありません。一回の捻挫でもおこる可能性はありますし、確率的問題で、この足関節不安定症は実際に関節が緩いのではなく、そう言う症状を訴える患者さんを指します。勿論、靭帯が断裂して実際緩い人はこの病名には入らず、例えば前距腓靭帯であれば前距腓靭帯断裂と言う名前になり、手術が必要になります。
診断
靭帯が断裂していないか調べますが、関節遊離体(関節ねずみ)がないか、病院で調べてもらいます。
治療
症状を出している組織異常を調整していきます。
症例
近所に住む女子高校生、バスケット中に足首をよく捻ってしまい、くせになっているとのこと。別の病院で靭帯が緩んでいるからテーピング固定するように言われる。
実際見てみると、靭帯の完全断裂はなく、逆に固定により関節可動域の低下が見られた。固定や暖めることを完全にやめてもらうよう指示し、組織異常の治療に取り掛かる。相当こじらせていたので、治療期間がかかった症例でした。しかし、完全に症状は取れました。